神楽坂から世界へ
1994年、シドニーでストークグローバルを設立する。現在セントラル駅からほど近いサリーヒルズが拠点だ。1997年からオーガニック食品事業を開始し、今ではオーストラリア、ニュージーランド、マレーシア、シンガポール、台湾、韓国、日本、イタリア、メキシコ、ボリビアへ展開している。特にオーストラリア国内では「Carwari」ブランドで親しまれるタヒニ(練りゴマ)が有名であり、日本食スーパーやオーガニック食品店で購入することができる。
日本においては、2004年ストークグローバル・ジャパンを設立する。現在、神楽坂を拠点に、「有名チョコレートブランド」と「オーガニック食品」という2つの事業を柱に展開している。チョコレート事業であるが、サロン・デュ・ショコラをかわきりに、バレンタインデー、ホワイトデーと約3ヶ月に渡るチョコレートの大型催事期間にピエール・ルドンを中心とするヨーロッパの有名ブランドを全国の百貨店で販売している。オーガニック食品事業においては、有機JAS認証を受けた日本の調味料を中心にオーストラリアへ輸出している。現地のアジアンスーパーやオーガニック食品店において、有機の醤油、みりん、テリヤキソースなど前述したCarwariブランドの「和」シリーズで販売されている。現在の世界的な日本食ブームもあり、今後もっとも成長が期待出来る事業の一つと考えている。
さて、世界を相手に航海(事業)を始めて四半世紀近く経つが、2013年ストークグローバル・ジャパンの現在の拠点である「神楽坂」という江戸情緒残る町と出会う。神楽坂通りから仲通りに入り、かくれんぼ横丁と呼ばれる迷路のような甃(いしだたみ)の小道は本多横丁へと抜ける。花街の面影を残し、今でも幾つもの隠れ家的な店がある。夏の風物詩は提灯と阿波踊り。東京のど真ん中にあって浴衣がこれほど似合う街があるだろうか。グローバルな時代だからこそ大切にしたいローカル。地域の人、商店、伝統、文化、生活に密着しながらローカルの強さ、そのブランド力を最大限に生かすこと、それがこれからの時代を生き抜くキーであると考える。
ここを拠点に事業をさせていただける幸運と受け入れて下さる地域の皆さまへ心から感謝しております。
我々はここから様々な事業を展開し、グローバル時代の大海原を航海していく。
さあ神楽坂から世界へ!
ストークグローバル・ジャパン株式会社 代表取締役
河野 一郎